こんにちは、けいです。

毎年10月ごろ、各都道府県の人事委員会が「今年は給料をいくら上げるべきか」という勧告を出します。先生の給料やボーナスも、この勧告をもとに決まります。

2026年(令和8年)の勧告は、9月30日の福岡県を皮切りに、10月16日の東京都まで、次々と出そろってきました。この記事では、各都道府県の公式資料で確認できた22都道府県分を、1つの表にまとめました。

📌 この記事でわかること

  • 2026年の人事委員会勧告、22都道府県の一覧(民間との差・ボーナス・初任給)
  • ボーナスはほぼ全国で+0.05か月。東京都だけ+0.10か月で「年5か月」に
  • 大阪・神奈川・愛知では、地域手当の割合も上がる
  • 先生に関係する改定(新しい「主務教諭」の級・特別支援の手当など)
  • 勧告の金額は、いつから・どうやってもらえるのか

先に結論を言うと、今年はほぼすべての都道府県で、給料もボーナスも引き上げの勧告です。民間との差は月1万1千〜1万4千円(2.9〜3.5%)。ボーナスは多くの県で年4.65か月→4.70か月です。

2026年の人事委員会勧告、22都道府県の一覧

各都道府県の人事委員会の公式資料(勧告の概要など)で確認できたものを、公表日の順に並べました。初任給は、多くの県で行政職(事務の仕事)の大卒初任給の引き上げ額です。

都道府県公表日民間との差ボーナス(年間)大卒初任給の引き上げ(行政職)
福岡県9/3011,465円(2.97%)4.65→4.70か月+9,500円
青森県10/111,047円(3.03%)4.65→4.70か月+9,500円
北海道10/211,385円(2.90%)4.65→4.70か月+9,500円
愛知県10/612,481円(3.09%)4.65→4.70か月約+10,500円(地域手当込み)
広島県10/611,765円(2.95%)4.65→4.70か月引き上げ(金額の記載なし)
群馬県10/611,631円(3.01%)4.65→4.70か月+9,500円
愛媛県10/610,936円(2.98%)4.65→4.70か月+9,484円
福島県10/711,447円(2.96%)4.65→4.70か月引き上げ(金額の記載なし)
岐阜県10/812,229円(3.17%)4.65→4.70か月+10,900円
鹿児島県10/811,450円(3.05%)4.65→4.70か月+9,600円
沖縄県10/811,296円(3.00%)4.65→4.70か月+9,500円
徳島県10/911,098円(2.92%)4.65→4.70か月+9,500円
千葉県10/1311,944円(3.09%)4.65→4.70か月—
京都府10/1312,010円(3.08%)4.65→4.70か月約+10,500円(京都市内)
栃木県10/1311,724円(3.06%)4.65→4.70か月+9,500円
神奈川県10/1314,067円(3.45%)4.65→4.70か月+9,500円
宮城県10/1411,634円(3.00%)4.65→4.70か月+9,700円
兵庫県10/1414,179円(3.52%)4.65→4.70か月+9,500円
大阪府10/1512,278円(3.09%)4.65→4.70か月+8,900円
埼玉県10/1513,625円(3.40%)4.65→4.70か月引き上げ(金額の記載なし)
香川県10/1511,553円(3.04%)4.65→4.70か月+9,500円
東京都10/1614,209円(3.30%)4.90→5.00か月+9,500円

※茨城県は、県のホームページが障害で見られず、公式資料で確認できなかったので載せていません。高知県は、10月16日時点で公式ページにまだ掲載がありませんでした。確認でき次第、追記します。

民間との差が大きかったのは、兵庫・神奈川・埼玉

「民間との差(公民較差)」は、県の職員の給料が、同じ地域の民間企業の給料より月いくら低いかを表す数字です。この差をうめるために、給料表が引き上げられます。

順位都道府県民間との差
1兵庫県3.52%(14,179円)
2神奈川県3.45%(14,067円)
3埼玉県3.40%(13,625円)
4東京都3.30%(14,209円)
5岐阜県3.17%(12,229円)

※%の大きい順です。金額(円)でいちばん大きいのは東京都の14,209円です。

どの県も、だいたい月1万1千円〜1万4千円、率にして3%前後。兵庫県は、勧告どおりなら年間の給与が平均で約24万円増える計算です。

ボーナスは+0.05か月。東京都だけ+0.10か月

ボーナス(期末手当・勤勉手当)は、確認できた22都道府県のうち21道府県が年4.65か月→4.70か月(+0.05か月)です。

ちがうのは東京都だけで、4.90か月→5.00か月(+0.10か月)。東京都はもともと月数が多く、ついに年5か月分になります。

💡 +0.05か月は、給料と地域手当などを合わせて月40万円の先生なら、年に約2万円の増額です。増えた分は、多くの県で今年の12月のボーナスから反映されます。

大阪・神奈川・愛知は、地域手当も上がる

今年の勧告で目立ったのが、地域手当の割合の引き上げです。地域手当は給料に一定の割合をかけて支給されるので、割合が上がると、給料表の引き上げとは別に、毎月の手当が増えます。

都道府県地域手当の割合時期
大阪府府内 12.8% → 13.2%令和8年度から
神奈川県12.5% → 13%令和8年4月にさかのぼって
愛知県県内 8.5% → 9.3%令和8年4月にさかのぼって
京都府北部(4級地)7% → 8%令和9年4月から

一方で、沖縄県は段階的な見直しで地域手当が下がる方向です。地域手当のしくみは、東京の教員の給料はなぜ高い?「地域手当」の正体でくわしく書いています。

先生に関係する改定

勧告は、県の職員全体についてのものですが、先生(教育職)に関係する書き方がある県もありました。主なものをまとめます。

新しい「主務教諭」の級ができる

国の制度改正で、教諭と主幹教諭の間に「主務教諭」という新しい職が置けるようになりました。これに合わせて、大阪府・宮城県(令和9年4月)・広島県(令和10年4月)は教育職給料表に新しい級をつくる、神奈川県・福岡県はつくる必要がある、としています。

主幹教諭など、上の級の先生に加算

北海道は、令和9年1月から、3級の先生の給料に月15,400円(高校)/15,600円(小中)、4級の先生に月7,700円(高校)/8,100円(小中)を加算します。京都府も、3級・4級に同じような加算を勧告しています。教職調整額の引き上げに合わせた見直しです。

特別支援の「給料の調整額」

国は、特別支援の先生の「給料の調整額」を段階的に減らす方針です。これについて、埼玉県・徳島県は「国の動きをふまえて適切に対応」、福島県は「段階的な縮減を見直す必要がある」、東京都は「今の水準の維持も含めて検討する」としています。しくみは特別支援学校・特別支援学級の先生は給料がいくら違う?で説明しています。

先生の初任給はいくらになる?

一覧の初任給は、多くの県で行政職の金額です。先生の初任給は、教育職給料表と教職調整額・地域手当で決まるので、県ごとに計算が必要です。勧告の給料表から計算すると、先生の初任給はこうなります。

都府県勧告どおりなら(大卒新卒の教諭)勧告前
東京都343,360円329,248円
大阪府330,923円(地域手当13.2%)317,916円
神奈川県329,274円(地域手当13%)315,303円
愛知県323,715円(地域手当9.3%)311,334円
埼玉県323,180円309,779円
千葉県318,949円306,795円
兵庫県318,841円(地域手当9.4%の地域)306,664円
京都府317,845円(8%地域)約305,000円
福岡県307,249円295,518円

※大阪は高校・支援学校の金額(小中学校は100円少ない330,823円)。京都は宇治・長岡京など地域手当8%の地域(京都市内は321,942円)。どれも勧告の給料表と各都府県の条例の割合から計算した金額で、議会で条例が改正されてから確定します。

※埼玉は「表の額×102.21%」(勧告で101.86%から変更)で計算。兵庫は地域手当の割合が今のままの場合で、勧告は地域手当を「適切に措置する」としているため変わる可能性があります(10/17追記)。

勧告の金額は、いつからもらえる?

勧告は「こう改定するのがよい」という人事委員会の意見です。実際に給料が変わるのは、都道府県議会で給与の条例が改正されてからです。

多くの県では、給料表の引き上げを令和8年4月にさかのぼって実施するとしています。条例が改正されると、4月からの差額が、冬(12月ごろ)にまとめて支払われるのが一般的です。ボーナスの+0.05か月は、多くの県で12月のボーナスから反映されます。

⚠️ 勧告どおりに条例が改正されるのがふつうですが、決まるのは議会です。自分の県の正式な金額は、条例が改正されたあとの給料表や、職場の通知で確認してください。

よくある質問

Q. 勧告は、先生(教員)の給料にも関係ありますか?

A. 関係あります。公立学校の先生の給料は、県の条例で決まる「教育職給料表」で支払われていて、この給料表も勧告にあわせて改定されます。ボーナスの月数も、県の職員と同じです。

Q. 政令市(大阪市・横浜市など)の先生は?

A. 政令指定都市の先生は、市が給料を払うので、市の人事委員会の勧告が関係します。この記事の表は都道府県の勧告です。

Q. 自分の県がまだ載っていません

A. 公式資料で確認できた都道府県から順に追加しています。茨城県・高知県なども、確認でき次第この記事に追記します。

まとめ

✅ 2026年の人事委員会勧告、3行まとめ

・確認できた22都道府県すべてで給料もボーナスも引き上げ。民間との差は月1万1千〜1万4千円(2.9〜3.5%)
・ボーナスは21道府県で4.65→4.70か月。東京都だけ4.90→5.00か月
・大阪・神奈川・愛知は地域手当の割合も上がる。実際の支給は、議会で条例が改正されてから(4月にさかのぼるのが一般的)

「うちの県の先生の初任給も計算してほしい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ。勧告の給料表を確認して、順番に記事にしていきます。

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