こんにちは、けいです。
「京都府で先生になったら、最初の給料はいくらなんだろう」。京都府の教員採用試験を受ける人や、来年の春から京都府の学校で働く人は、いちばん気になるところだと思います。
2026年10月13日、京都府の人事委員会が今年の給与の勧告を出しました。この記事では、勧告で新しくなった給料表と府の条例・規則から、京都府の教員の初任給を1円単位まで計算しました。
📌 この記事でわかること
- 京都府の教諭の初任給(大卒新卒)の内訳——4つの足し算
- 勤務地で3段階に分かれる地域手当(京都市9.4%・南部8%・北部7%)と、それぞれの初任給
- 10月13日の勧告で、初任給がどれだけ上がるか
- 京都市立の学校は別採用——府との違い
- 1年目の手取り・ボーナスと、2年目の6月に手取りが減る理由
先に結論を言うと、勧告どおりに給料表が改定されれば、大卒で新卒採用された教諭の初任給は、宇治市・長岡京市など地域手当8%の地域で317,845円。京都市内の府立学校なら321,942円、北部(福知山市・舞鶴市など)なら314,919円です。小中学校も高校も同じ金額です。
結論:京都府の教員の初任給と手取り
| 項目(大卒・新卒の教諭/地域手当8%の地域) | 金額 |
|---|---|
| 初任給(月給・額面) | 317,845円 |
| 京都市内の府立学校の場合(9.4%) | 321,942円 |
| 北部の場合(7%) | 314,919円 |
| 学級担任の場合 | +3,000円 |
| 1年目の手取り(月) | 約268,300円 |
| 1年目の夏のボーナス(6月) | 約22.3万円(ふつうの約3割) |
| 1年目の冬のボーナス(12月) | 約74.3万円 |
| 1年目の年収(4月〜翌3月・額面) | 約480万円 |
| 2年目6月からの住民税(月) | 約1.41万円 |
モデルは「大学を卒業してすぐ、4月1日に京都府の教諭として採用された人(独身・扶養なし・学級担任なし)」です。金額は、10月13日の人事委員会の勧告どおりに給料表が改定された場合の計算です。通勤手当・住居手当などは含めていません。
💡 京都府の採用案内パンフレットでは、大卒の初任給は「305,000円」(小・中学校、地域手当8%の場合・令和8年4月時点)と書かれています。これは勧告の前の金額です。勧告どおりなら、ここから月1万円以上上がります(くわしくはこちら)。
初任給の内訳——4つの足し算
勧告の給料表と府の条例・規則の割合で、教諭(大卒・新卒)の初任給を1円単位で計算しました。地域手当8%の地域の場合です。
| 内訳 | 金額 | 計算のしかた |
|---|---|---|
| 給料(基本給) | 278,700円 | 小中2級17号給/高校2級5号給(同額) |
| 教職調整額 | 13,935円 | 給料の5%(残業代の代わり) |
| 地域手当 | 23,410円 | (給料+教職調整額)× 8% |
| 義務教育等教員特別手当 | 1,800円 | 規則の表の額(号給で決まる) |
| 合計 | 317,845円 | 勧告どおりの場合 |
スタートの号給は、府の規則(職員の給与、勤務時間等に関する規則)の初任給基準表で、教諭(大学卒)は小中学校の教育職給料表(3)の2級17号給、高校の教育職給料表(2)の2級5号給と決まっています。号給の番号は違いますが、勧告の給料表ではどちらも278,700円です。
京都府の条例では、地域手当を計算するときに教職調整額を給料とみなすと決められています。だから地域手当は、給料だけでなく「給料+教職調整額」に8%をかけます。
💡 義務教育等教員特別手当は、京都府では高校の先生にも支給されます。新卒の号給(小中2級17号給・高校2級5号給)は、どちらも1,800円です。
地域手当は3段階——勤務地で月7,000円変わる
京都府の地域手当は、勤務する学校の場所によって割合が変わります(令和8年度)。
| 区分 | 地域 | 地域手当 | 初任給 |
|---|---|---|---|
| 2級地 | 京都市 | 9.4% | 321,942円 |
| 3級地 | 宇治市、亀岡市、城陽市、向日市、長岡京市、八幡市、京田辺市、木津川市、大山崎町、久御山町、井手町、宇治田原町、笠置町、和束町、精華町、南山城村 | 8% | 317,845円 |
| 4級地 | それ以外の府内(福知山市・舞鶴市・綾部市・宮津市・京丹後市・南丹市など) | 7% | 314,919円 |
いちばん高い京都市といちばん低い北部の差は、月7,023円。年にすると約8万円です。
ただし、北部の7%は来年度(2027年4月)から8%に上がることが決まっています。今回の勧告で、もともと2028年4月の予定だった引き上げが1年前倒しになりました。来年度からは「京都市9.4%・それ以外の府内はどこでも8%」の2段階になります。
10月13日の勧告で、初任給はいくら上がる?
京都府の人事委員会は、2026年10月13日に次のような勧告を出しました。
- 民間との差(公民較差)は月12,010円(3.08%)。給料表を引き上げて、この差をうめる
- 初任給(京都市内)は、大卒相当で約10,500円の引き上げ
- ボーナスは年4.65か月分→4.70か月分
- 実施は2026年4月1日にさかのぼって(ボーナスは6月1日から)
採用案内の初任給305,000円(勧告前・8%地域)と、勧告どおりに計算した317,845円をくらべると、月1.2万円ほどのアップになります(採用案内の金額は千円単位なので、差はおよその金額です)。
勧告は「こう改定するのがよい」という意見で、実際には府議会で条例が改正されてから支給されます。例年どおりなら、4月にさかのぼった差額が冬にまとめて支払われます。
ほかの府県とくらべると
| 都府県 | 初任給(大卒新卒・教諭) | 給料表の金額 | 地域手当 |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 329,248円 | 259,300円 | 20% |
| 京都府(京都市・勧告後) | 321,942円 | 278,700円 | 9.4% |
| 千葉県(勧告後) | 318,949円 | 276,600円 | 9.2% |
| 大阪府 | 317,916円 | 266,900円 | 12.8% |
| 京都府(8%地域・勧告後) | 317,845円 | 278,700円 | 8% |
| 神奈川県 | 315,303円 | 265,400円 | 12.5% |
| 愛知県 | 311,334円 | 271,700円 | 8% |
| 埼玉県 | 309,779円 | 265,400円 | 8.5% |
勧告後の京都府の給料(278,700円)は、このブログで比べてきた都府県の中でいちばん高い金額です。ただし、千葉県以外はまだ今年の勧告前の金額なので、ほかの府県の勧告が出れば順番は変わります。たとえば大阪府の勧告は10月下旬の予定です。
京都市立の学校は別採用
京都市は政令指定都市なので、京都市立の小中学校・高校の教員は、京都市が採用して、市の給料表で給料を払います。採用試験も京都府とは別です。
この記事の金額は、京都府の採用(府立高校・府立の特別支援学校と、京都市以外の市町村立の小中学校)のものです。京都市内にある府立高校に勤める場合は、地域手当9.4%で321,942円になります。京都市立の学校を受ける人は、京都市の受験案内(最新年度)で確認してください。
学級担任は+3,000円。大学院卒・短大卒・経験者はいくら?
学級担任の上乗せは月3,000円
2026年1月から、学級担任の先生には特別手当に月3,000円が上乗せされています。京都府の規則にも、学級を担任する教員には3,000円を加算すると書かれています。8%地域で担任をもつ新卒の教諭は、320,845円になります。
大学院卒・短大卒・経験者の初任給
京都府の採用案内パンフレットに載っている金額(小・中学校教諭、地域手当8%の場合・勧告前)はこうです。
| 区分 | 初任給(勧告前) |
|---|---|
| 短期大学卒 | 286,000円 |
| 大学卒 | 305,000円 |
| 修士課程修了 | 320,000円 |
| 民間企業の正社員として10年 | 351,000円 |
| 公立学校の講師(フルタイム)として10年 | 382,000円 |
どれも勧告前の金額なので、勧告どおりなら1万円前後上がります。大学院(修士)卒のスタートは、小中学校が2級27号給、高校が2級15号給です。
1年目の手取りはいくら?
8%地域の場合で、月給から社会保険料と税金を引いた手取りを計算しました。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(額面) | 317,845円 |
| 共済掛金(年金・健康保険) | 約−44,500円 |
| 所得税 | 約−5,100円 |
| 住民税 | 0円 |
| 手取り | 約268,300円 |
1年目は住民税がかからないので、手取りは額面の約84%です。住民税は「前の年の所得」で決まるので、学生だった1年目は0円。教員人生で、手取りの割合がいちばん高い時期です。
共済掛金は、会社員でいう厚生年金と健康保険にあたるものです。中身は給与から引かれる「共済掛金」って何?で解説しています。
1年目のボーナスは、夏が3割・冬が満額
京都府の教員のボーナス(期末手当・勤勉手当)は、勧告どおりなら年4.70か月分(6月・12月に2.35か月分ずつ)です。ただし1年目の6月は満額出ません。
6月のボーナスは「前の年の12月2日〜6月1日」の半年間に、どれだけ在職していたかで決まります。府の条例では、在職期間が3か月未満なら100分の30。4月1日採用の新人は2か月しか在職していないので、ふつうの30%になります。
| 時期 | 支給の割合 | 額面の目安 | 手取りの目安 |
|---|---|---|---|
| 1年目の6月 | ふつうの約3割 | 約22.3万円 | 約18.0万円 |
| 1年目の12月 | 満額(2.35か月分) | 約74.3万円 | 約60.2万円 |
| 2年目以降 | 満額(年4.70か月分) | 約149万円+昇給分 | — |
ボーナスの計算のもとになるのは、給料+教職調整額+地域手当(316,045円)です。特別手当は入りません。自分の金額は教員ボーナス計算ツールで計算できます。
この結果、1年目(4月〜翌3月)の年収は、月給317,845円×9か月(4〜12月)+1月からの月給324,977円×3か月+ボーナス約97万円で、約480万円になります。
2年目の6月、手取りが減る——住民税のスタート
京都府の昇給日は毎年1月1日です。4月に採用された人は、最初の1月1日に、9か月分として3号給上がります(小中2級20号給・高校2級8号給、どちらも282,300円)。同じ2027年1月には教職調整額も6%に上がる予定です。なのに、2年目の6月の給与明細では手取りが減ります。
| 時期 | 月給(額面) | 住民税 | 手取りの目安 |
|---|---|---|---|
| 1年目(4月〜12月) | 317,845円 | 0円 | 約268,300円 |
| 1年目の1月〜2年目の5月 | 324,977円 | 0円 | 約274,100円 |
| 2年目の6月〜 | 324,977円 | 約14,100円 | 約260,100円 |
| 3年目の6月〜 | (昇給後) | 約22,800円 | — |
原因は住民税です。住民税は「前の年(1月〜12月)の所得」で計算されて、翌年の6月から毎月の給料から引かれます。1年目の4月〜12月に働いた分の住民税が、2年目の6月から始まるわけです。
さらに3年目は、1年まるごと働いた2年目の所得で住民税が計算されるので、もう一段上がって月2万円を超えます。
💡 1月からの月給324,977円は、1月の昇給(3号給・282,300円)と、教職調整額6%(2027年1月〜の予定)で計算した8%地域の金額です。今後の勧告で給料表が変われば、ここも変わります。
6月ごろ職場で配られる「住民税の決定通知書」には、年収や控除がまるごと載っています。見かたは住民税の課税通知書の記事でどうぞ。
よくある質問
Q. 来年(2027年4月)採用だと、初任給はいくら?
A. 今回の勧告の給料表のままなら、教職調整額が6%になるので、8%地域で320,855円、京都市内で324,991円です。北部も来年度から8%になるので、320,855円になります。来年秋の勧告で給料表が上がれば、さらに上がります。
Q. 小学校・中学校と高校で、初任給は違いますか?
A. 新卒の大卒なら同じです。使う給料表(小中は(3)、高校は(2))も号給も違いますが、金額は278,700円で同じになるように決められています。
Q. 勧告の金額はいつからもらえるの?
A. 勧告は府議会で条例が改正されてから実施されます。例年どおりなら、4月にさかのぼった差額が冬に支払われます。この記事は「勧告どおりなら」の金額なので、条例が改正されたら追記します。
Q. 住居手当や通勤手当はどのくらいですか?
A. この記事の金額には入れていません。住居手当は家賃の額などに応じて、通勤手当は通勤方法と距離に応じて支給されます。扶養手当もあります。
まとめ
✅ 京都府の教員の初任給、3行まとめ
・10/13の勧告どおりなら、大卒新卒の教諭の初任給は8%地域で317,845円。京都市内321,942円・北部314,919円(北部は来年度8%に)
・内訳は給料278,700円+教職調整額5%+地域手当+特別手当1,800円。給料は勧告で比べた都府県の中でいちばん高く。学級担任なら+3,000円
・1年目の手取りは月約26.8万円、年収は約480万円。2年目の6月から住民税が始まり手取りが減る
「うちの県の初任給も知りたい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ。公式資料を確認して、順番に記事にしていきます。
💌 先生のお金の質問、匿名で受け付けています給料・手当・NISA・保険……職員室では聞きにくいことも、匿名・登録不要でどうぞ。いただいた質問にはブログや動画で(匿名のまま)答えます。→ 匿名で質問をおくる
出典(公式データ)
- 京都府人事委員会「令和8年 職員の給与等に関する報告・勧告の概要」(2026年10月13日:公民較差12,010円・3.08%、初任給〔京都市内〕大卒相当・高卒相当とも約10,500円引上げ、期末・勤勉手当4.65月→4.70月、実施は令和8年4月1日〔ボーナスは6月1日〕、4級地の地域手当を令和9年4月から8.0%〔R8は7.0%〕)
- 京都府人事委員会 令和8年勧告 本文・別表第1(教育職給料表(2):2級5号給278,700円・2級8号給282,300円/教育職給料表(3):2級17号給278,700円・2級20号給282,300円。期末手当 各1.275月・勤勉手当 各1.075月)
- 京都府「職員の給与等に関する条例」第7条の2・附則第26項(教職調整額:令和8年5%→令和9年6%…令和12年9%、地域手当等の計算では教職調整額を給料とみなす)、第12条・別表第15・附則第27項(地域手当:京都市9.4%、宇治市など16市町村8%、それ以外の府内 令和8年度7%)、期末手当の在職期間別割合(3か月未満100分の30)
- 京都府人事委員会規則「職員の給与、勤務時間等に関する規則」別表(教育職給料表(2)初任給基準表:大学卒2級5号給・修士2級15号給/教育職給料表(3)初任給基準表:大学卒2級17号給・修士2級27号給)、第34条(昇給日は毎年1月1日)・第36条第3項(採用後最初の昇給は在職月数に応じて調整)
- 京都府人事委員会規則「義務教育等教員特別手当に関する規則」第2条(高校にも支給)・第3条(学級担任は3,000円加算)・別表第1((3)2級17〜20号給1,800円)・別表第2((2)2級5〜8号給1,800円)
- 京都府教育委員会「令和9年度 京都府教員採用案内パンフレット」(初任給〔小・中・義務教育学校教諭、地域手当8%の場合・令和8年4月時点〕:修士320,000円・大学卒305,000円・短大卒286,000円、民間10年351,000円、公立講師10年382,000円ほか)
- ※手取り・住民税は、独身・扶養なし・4月1日採用を前提にした概算です(共済掛金は月給の約14%、所得税は令和8年分の基礎控除〔88万円〕、住民税は所得割10%+均等割等で計算)。1年目の6月のボーナスは在職2か月分として30%で計算。1月からは給料282,300円・教職調整額6%で計算。通勤手当・住居手当などは含めていません。令和8年10月13日の勧告どおりに改定された場合の金額で、府議会での条例改正により確定します(2026年10月16日確認)