こんにちは、けいです。都道府県別・教員給料シリーズ、第22弾は青森県。福島に続く東北2県目で、シリーズは本州最北端に到達しました。
先に結論を言うと、青森の高校教員(40歳モデル)の年収は額面 約680万円・手取り 約523万円。調べた21都道府県の中で18位タイでした。
「タイ」——そう、同じ年収の県があります。相手は、シリーズ最南端の沖縄。給料表は388,800円で沖縄・香川・徳島・茨城・栃木・群馬と1円まで同じ「七つ子」、地域手当は県内に支給地域なし、ボーナスは4.65ヶ月。計算に使う数字が沖縄と全部同じなので、本州最北端と日本最南端の先生が、1円まで同じ年収になりました。今回も公式データだけで全部計算していきます。
結論:青森の教員、40歳の年収はこれだ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(額面) | 約408,240円 |
| ボーナス(年間) | 約190万円 |
| 年収(額面) | 約680万円 |
| 年収(手取り) | 約523万円 |
モデルは、シリーズ共通の「40歳・県立高校教諭(2級81号給)」。青森は県内に地域手当の支給地域がないので、青森市の学校でも、下北や津軽の学校でもこの金額です。月給の内訳はこうなっています。
| 内訳 | 金額 | メモ |
|---|---|---|
| 給料(基本給) | 388,800円 | 教育職給料表(一)=高等学校 2級81号給・「七つ子」と同額 |
| 教職調整額(5%) | 19,440円 | 残業代の代わりに一律支給 |
| 地域手当 | 0円 | 県内に支給地域なし |
| 合計 | 408,240円 |
3行目が「0円」——ここが今回のすべてです。七つ子は基本給が同じなので、地域手当がゼロなら、七つ子の中で最も低い年収になります。そしてその金額は、同じく0%の沖縄と完全に一致します。順番に見ていきましょう。
計算方法:使うのは公式データだけ
青森県の公式データから、40歳モデルの年収を計算します。
- 388,800円:青森県の教育職給料表(一)〔高等学校〕・2級81号給(令和7年勧告後)。七つ子と同額です(次章)
- × 1.00:地域手当0%。青森は県内に支給地域がありません(第4章)
- × 1.05 + 4.65ヶ月:教職調整額5%(全国共通)と、ボーナス4.65ヶ月(第5章)
388,800 × 1.05 = 408,240円。これを16.65ヶ月分にすると——約6,797,000円(約680万円)です。
給料表は388,800円——六つ子が「七つ子」に
まず基本給から。青森の40歳(2級81号給)の給料は388,800円。前回の群馬で「六つ子」になったばかりのグループが、今日から七つ子です。沖縄・香川・徳島・茨城・栃木・群馬・青森——南は沖縄から北は青森まで、国の給料表の水準をそのまま使う県がこれだけそろいました。給料表ランキングの7位タイは、ついに7県の大所帯です。
| 順位 | 都道府県 | 40歳の給料表(2級81号給) |
|---|---|---|
| 1位 | 愛知 | 398,000円 |
| 2位 | 高知 | 393,400円 |
| 3位 | 京都 | 392,600円 |
| 4位 | 愛媛 | 391,210円 |
| 5位 | 広島 | 390,700円 |
| 6位 | 大阪 | 389,000円 |
| 7位タイ | 香川・沖縄・徳島・茨城・栃木・群馬・青森 | 388,800円 |
| 14位 | 北海道 | 381,190円 |
| 15位 | 福島 | 379,800円 |
| 16位 | 兵庫 | 371,200円 |
| — | 東京 | 347,700円 |
七つ子のいいところは、基本給が同じだから「手当の差」がそのまま年収の差になること。青森は七つ子の中でどこに入るのか——答えはもう書いてしまいましたが、第7章で改めて。
💡 388,800円は令和7年勧告後の数字です。青森の令和7年勧告は、民間との較差10,791円(3.04%)を埋める引き上げで、若年層に重点を置きつつ全体を改定。大卒初任給は+5.3%(12,000円)でした。また今年から、比較する民間企業の規模を「50人以上」から「100人以上」に見直しています。
地域手当は県内に支給地域なし——シリーズ5県目の0%
今回の主役、地域手当です。青森県の地域手当の支給地域を、規則の別表からそのまま並べるとこうなります。
| 支給地域 | 支給割合 |
|---|---|
| 東京都特別区 | 20% |
| 大阪市 | 16% |
| 名古屋市 | 14% |
| 仙台市・多賀城市・福岡市 | 7〜9% |
| 札幌市 | 3% |
| 青森県内 | 支給地域なし(0%) |
つまり、県外の都市に出向している職員には出るけれど、県内で働く先生には1円も出ない。愛媛の記事で見た「県外5都市のみ」パターンと同じ構造です。地域手当0%は、福島・愛媛・沖縄・高知に続いてシリーズ5県目。0%の県が集まると、こんな並びになります。
| 地域手当0%の県 | 給料表(2級81号給) | ボーナス | 年収 |
|---|---|---|---|
| 高知 | 393,400円(2位) | 4.50月 | 約682万円 |
| 愛媛 | 391,210円(4位) | 4.60月 | 約684万円 |
| 青森 | 388,800円(7位タイ) | 4.65月 | 約680万円 |
| 沖縄 | 388,800円(7位タイ) | 4.65月 | 約680万円 |
| 福島 | 379,800円(15位) | 4.65月 | 約664万円 |
0%組の中では、基本給の差とボーナス月数の差だけで年収が決まります。青森と沖縄は基本給もボーナス月数も同じなので、年収まで同じになるわけです。
💡 地域手当はゼロですが、青森には「寒冷地手当」があります。11月から3月までの5ヶ月間、県内の寒冷地に勤務する職員に支給されるもので、このシリーズでは北海道に続く2県目。40歳モデルの年収には含めていませんが、「地域手当0%=手当が何もない」ではない点は覚えておいてください(仕組みは北海道の記事へ)。
ボーナスは4.55月→4.65月——0.1月の引き上げで多数派に
ボーナス(期末手当+勤勉手当)は年4.65ヶ月分。令和7年の勧告で4.55月から0.1月引き上げられました。シリーズの多くの県が「4.60→4.65」の0.05月引き上げだったのに対し、青森は倍の0.1月。前年まで4.55月とやや低かった分を、民間の支給割合(4.64月)に合わせて一気に追いつかせた形です(期末手当に0.025月、勤勉手当に0.075月を配分)。
この0.1月の引き上げがなければ、青森の年収は約676万円で沖縄より4万円低いままでした。ボーナスが4.65月に並んだことで、沖縄と「完全一致」が成立しています。
手取りはいくら?
額面680万円から社会保険料と税金を引くと、こうなります。
| 項目 | 金額(年間) |
|---|---|
| 額面年収 | 約680万円 |
| 社会保険料 | ▲約99万円 |
| 所得税・住民税 | ▲約58万円 |
| 手取り年収 | 約523万円 |
月あたりにならすと、手取りは月約31.4万円+ボーナス手取り約146万円というイメージです(概算の考え方は解説記事へ。扶養や控除で個人差があります)。
21都道府県ランキング——最北端と最南端が同じ年収
青森を加えた最新ランキング。青森は沖縄と同額の18位タイです。
| 順位 | 都道府県 | 額面年収 | 手取り |
|---|---|---|---|
| 14位 | 福岡 | 約686万円 | 約528万円 |
| 15位 | 千葉 | 約684万円 | 約526万円 |
| 16位 | 愛媛 | 約684万円 | 約526万円 |
| 17位 | 高知 | 約682万円 | 約525万円 |
| 18位タイ | 青森 | 約680万円 | 約523万円 |
| 18位タイ | 沖縄 | 約680万円 | 約523万円 |
| 20位 | 福島 | 約664万円 | 約509万円 |
| 21位 | 北海道 | 約661万円 | 約507万円 |
(全21都道府県の一覧表と各県の記事はシリーズまとめページへ)
そして、七つ子の答え合わせ。基本給は7県とも388,800円で完全に同じ。違うのは地域手当だけ。
| 県 | 地域手当 | 年収(額面) | 順位 |
|---|---|---|---|
| 茨城 | 水戸・つくば8%/全域6% | 約734万円 | 6位 |
| 栃木 | 県内一律4% | 約707万円 | 9位 |
| 香川 | 県内一律3.2% | 約701万円 | 11位 |
| 群馬 | 県内一律2.8% | 約699万円 | 12位 |
| 徳島 | 県内全域1.7% | 約691万円 | 13位 |
| 青森 | 0% | 約680万円 | 18位タイ |
| 沖縄 | 0% | 約680万円 | 18位タイ |
地域手当の高い順に、年収がきれいに並びました。そして最下段、本州最北端の青森と日本最南端の沖縄が、まったく同じ年収。片や雪国で寒冷地手当がある県、片や亜熱帯の県。気候も物価も距離も何もかも違うのに、給料表と地域手当とボーナスが同じなら年収は同じ——「教員の年収は本給ではなく手当で決まる」の、いちばん極端な例になりました。
まとめ
✅ 青森の教員給与、3行まとめ
・40歳モデルの年収は額面 約680万円・手取り 約523万円で21都道府県中18位タイ。県内どこで働いても同じ
・給料表は388,800円で沖縄・香川・徳島・茨城・栃木・群馬と同じ「七つ子」。地域手当は県内に支給地域なし(シリーズ5県目の0%)
・ボーナスは4.55月→4.65月へ0.1月アップ。その結果、最南端・沖縄と1円まで同じ年収に。ただし青森には冬の「寒冷地手当」がある
次回は九州・鹿児島の予定です。給料表がシリーズ上位なのに、地域手当が——という、あのパターンかもしれません。「うちの県もやってほしい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ。
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出典(公式データ)
- 青森県人事委員会「令和7年 職員の給与等に関する報告及び勧告」(2025年10月6日・月例給の公民較差10,791円〔3.04%〕を埋める引き上げ/期末・勤勉手当0.1月引き上げで年4.55月→4.65月/公民比較の対象企業規模を100人以上に見直し/大卒初任給+5.3%)勧告 別表 教育職給料表(一)=高等学校(2級81号給388,800円・令和7年4月1日遡及実施)
- 青森県人事委員会「令和7年度版 給与等事務便覧」:地域手当の支給地域(人事委員会規則7-95 別表=札幌市・仙台市・多賀城市・東京都特別区・名古屋市・大阪市・福岡市および人事院規則9-49別表第一に定める地域)=県内に支給地域なし。寒冷地手当は北海道および県内その他の寒冷地に在勤する職員へ11月〜3月に支給
- 青森県「人事行政の概要(令和7年9月)」給与の状況:地域手当の支給実績(令和6年度決算)は県外勤務者分のみ
- ※教職調整額は国と同様、段階的に給料月額の10%へ引き上げ予定(本記事のモデルは現行5%で計算)。手取りは社会保険料・税の概算(額面の約77%)です。金額は前提条件により変動します