こんにちは、けいです。都道府県別・教員給料シリーズ、第21弾は群馬県。東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木に続く関東7都県目——つまり、これで関東コンプリートです。
先に結論を言うと、群馬の高校教員(40歳モデル)の年収は額面 約699万円・手取り 約538万円。調べた20都道府県の中で12位でした。
そして、もう予想がついている方も多いと思います。群馬の給料表(基本給)は388,800円——沖縄・香川・徳島・茨城・栃木と1円まで同じ。五つ子改め、今日から六つ子です。北関東3県は基本給が完全に同じ。それなのに年収は、茨城734万・栃木707万・群馬699万と、きれいに階段になりました。種明かしは、国が「前橋・高崎・太田は4%、それ以外は0%」と決めた地域手当を、群馬県が県内全域2.8%に「ならした」ことにあります。今回も公式データだけで全部計算していきます。
結論:群馬の教員、40歳の年収はこれだ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(額面) | 約419,671円 |
| ボーナス(年間) | 約195万円 |
| 年収(額面) | 約699万円 |
| 年収(手取り) | 約538万円 |
モデルは、シリーズ共通の「40歳・県立高校教諭(2級81号給)」。群馬の地域手当は県内一律なので、前橋の学校でも、山あいの学校でもこの金額です。月給の内訳はこうなっています。
| 内訳 | 金額 | メモ |
|---|---|---|
| 給料(基本給) | 388,800円 | 高等学校等教育職給料表 2級81号給・「六つ子」と同額 |
| 教職調整額(5%) | 19,440円 | 残業代の代わりに一律支給 |
| 地域手当(2.8%) | 11,431円 | 県内一律。2025年4月に2.5%→2.8%へ |
| 合計 | 419,671円 |
基本給は六つ子と1円まで同じ。差がつくのは3行目だけです。栃木(4%)にはわずかに届かず、徳島(1.7%)は上回る——この2.8%が、群馬の立ち位置をそのまま決めています。順番に見ていきましょう。
計算方法:使うのは公式データだけ
群馬県の公式データから、40歳モデルの年収を計算します。
- 388,800円:群馬県の高等学校等教育職給料表・2級81号給(令和7年勧告後)。六つ子と同額です(次章)
- × 1.028:地域手当2.8%。群馬は県内一律——勤務地による差がありません(第4章)
- × 1.05 + 4.65ヶ月:教職調整額5%(全国共通)と、ボーナス4.65ヶ月(第5章)
388,800 × 1.05 × 1.028 = 419,671円。これを16.65ヶ月分にすると——約6,990,000円(約699万円)です。
給料表は388,800円——五つ子が「六つ子」に
まず基本給から。群馬の40歳(2級81号給)の給料は388,800円。はい、もうお約束です——「またか!」。沖縄・香川・徳島・茨城・栃木に続いて6県目の388,800円。五つ子改め、六つ子。国の給料表の水準をほぼそのまま使う県がこれだけ多い、ということです。そして北関東の茨城・栃木・群馬は3県とも388,800円——基本給だけ見たら、北関東は完全に横一線です。
| 順位 | 都道府県 | 40歳の給料表(2級81号給) |
|---|---|---|
| 1位 | 愛知 | 398,000円 |
| 2位 | 高知 | 393,400円 |
| 3位 | 京都 | 392,600円 |
| 4位 | 愛媛 | 391,210円 |
| 5位 | 広島 | 390,700円 |
| 6位 | 大阪 | 389,000円 |
| 7位タイ | 香川・沖縄・徳島・茨城・栃木・群馬 | 388,800円 |
| 13位 | 北海道 | 381,190円 |
| 14位 | 福島 | 379,800円 |
| 15位 | 兵庫 | 371,200円 |
| — | 東京 | 347,700円 |
六つ子のいいところは、基本給が同じだから「手当の差」がそのまま年収の差になること。とくに今回は、隣どうしの北関東3県で比べられます。答えは第7章で。
💡 388,800円は令和7年勧告後の数字です。群馬の令和7年勧告は、民間との較差11,251円(2.99%)を埋める引き上げで、平均1万円を超える引き上げは34年ぶり。大卒初任給は+5.3%と、若手に厚い改定でした。
地域手当は県内一律2.8%——国の「4%と0%」をならした県
今回の主役、地域手当です。群馬県の地域手当は、表にするとこれだけです。
| 勤務地 | 支給割合 |
|---|---|
| 県内全域(一律) | 2.8% |
前橋の学校でも、高崎でも、県境の山あいの学校でも、同じ2.8%。シリーズおなじみの「一律型」です。仲間を並べてみましょう。
| 一律型の県 | 支給割合 | 年収順位 |
|---|---|---|
| 神奈川 | 一律12.45% | 10位 |
| 愛知 | 一律8.5% | 2位 |
| 埼玉 | 一律8.3% | 7位 |
| 栃木 | 一律4% | 9位 |
| 香川 | 一律3.2% | 11位 |
| 群馬 | 一律2.8% | 12位 |
| 徳島 | 一律1.7% | 13位 |
面白いのは、この2.8%という中途半端な数字の出どころです。国(人事院)が定める群馬県の地域手当は、前橋市・高崎市・太田市が4%、それ以外の市町村は0%(渋川市は経過措置中)。つまり国の基準どおりなら、前橋の先生は4%、少し離れた町の先生は0%になります。
ところが群馬県は、「県内に勤務する職員は地域による差を設けず、一律の支給割合とする」という方針をずっと取ってきました。そして令和6年の人事委員会報告で、国の見直し後の支給地域と支給割合を基礎に計算し直した結果が2.8%(2025年4月から。それまでは2.5%でした)。国の「4%か0%か」を、県全体でならして配る——香川(一律3.2%)や徳島(一律1.7%)と同じ発想で、群馬はその「関東版」というわけです。
💡 群馬県の地域手当の区分には、国にはない「6級地・2.8%」という県独自のランクがあります。1級地20%〜5級地4%までは国と同じで、その下に県内用の6級地を作った形。「前橋4%・その他0%」の格差を、県の判断でゼロにした仕組みです。
ボーナスは4.65月へ——月例給は34年ぶりの上げ幅
ボーナス(期末手当+勤勉手当)は年4.65ヶ月分。令和7年の勧告で4.60月から0.05月引き上げられ、シリーズ多数派の4.65月に並びました(群馬の民間の支給割合4.65月に合わせた改定です)。
ボーナスの計算ベースには地域手当も含まれるので、2.8%の差は月給だけでなくボーナスにも効きます。栃木の4%との差はたった1.2ポイントですが、月給とボーナスの両方に掛かって、年収では約8万円の差になります。
手取りはいくら?
額面699万円から社会保険料と税金を引くと、こうなります。
| 項目 | 金額(年間) |
|---|---|
| 額面年収 | 約699万円 |
| 社会保険料 | ▲約102万円 |
| 所得税・住民税 | ▲約59万円 |
| 手取り年収 | 約538万円 |
月あたりにならすと、手取りは月約32.3万円+ボーナス手取り約150万円というイメージです(概算の考え方は解説記事へ。扶養や控除で個人差があります)。
20都道府県ランキング——北関東そろい踏みの答え合わせ
群馬を加えた最新ランキング。群馬は香川と徳島の間に滑り込みました。
| 順位 | 都道府県 | 額面年収 | 手取り |
|---|---|---|---|
| 6位 | 茨城 | 約734万円 | 約565万円 |
| 9位 | 栃木 | 約707万円 | 約544万円 |
| 10位 | 神奈川 | 約703万円 | 約540万円 |
| 11位 | 香川 | 約701万円 | 約539万円 |
| 12位 | 群馬 | 約699万円 | 約538万円 |
| 13位 | 徳島 | 約691万円 | 約532万円 |
| 14位 | 福岡 | 約686万円 | 約528万円 |
| 20位 | 北海道 | 約661万円 | 約507万円 |
(全20都道府県の一覧表と各県の記事はシリーズまとめページへ)
そして、お待ちかね——北関東そろい踏みの答え合わせです。茨城・栃木・群馬は3県とも基本給388,800円で完全に同じ。違うのは地域手当だけ。
| 県 | 地域手当 | 年収(額面) | 順位 |
|---|---|---|---|
| 茨城 | 水戸・つくば8%/全域6% | 約734万円 | 6位 |
| 栃木 | 県内一律4% | 約707万円 | 9位 |
| 群馬 | 県内一律2.8% | 約699万円 | 12位 |
基本給が同じ隣県どうしで、茨城と群馬の差は年35万円。原因は「県内どこでも最低6%」の茨城と「県内どこでも2.8%」の群馬という、地域手当の設計の違いだけです。六つ子全体で並べても、地域手当の高い順=年収の高い順(茨城6-8%>栃木4%>香川3.2%>群馬2.8%>徳島1.7%>沖縄0%)がきれいに保たれています。「教員の年収は本給ではなく手当で決まる」——関東コンプリートの最後に、北関東3県がまとめて証明してくれました。
まとめ
✅ 群馬の教員給与、3行まとめ
・40歳モデルの年収は額面 約699万円・手取り 約538万円で20都道府県中12位。県内一律なのでどこに赴任しても同じ
・給料表は388,800円で沖縄・香川・徳島・茨城・栃木と同じ「六つ子」——北関東3県は基本給が完全に横一線
・立役者は県内一律2.8%の地域手当。国の「前橋・高崎・太田4%/それ以外0%」を県が全域にならした、香川・徳島型の「関東版」
これで関東1都6県はコンプリート。四国4県に続いて、2つ目の地方がそろいました。次はどの地方を埋めていくか——「うちの県もやってほしい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ。
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出典(公式データ)
- 群馬県人事委員会「令和7年 職員の給与等に関する報告及び勧告」(2025年10月8日・月例給の公民較差11,251円〔2.99%〕を埋める引き上げ=平均1万円超は34年ぶり/期末・勤勉手当0.05月引き上げで年4.65月/大卒初任給+5.3%)別記 高等学校等教育職給料表(2級81号給388,800円・令和7年4月1日遡及実施)
- 群馬県人事委員会「令和6年 職員の給与等に関する報告及び勧告」:地域手当について「県内に勤務する職員については、地域による差を設けず、一律の支給割合とし、改定後の国の支給地域及び支給割合を基礎として算出した2.8%とすることが適当」/級地区分(1級地20%・2級地16%・3級地12%・4級地8%・5級地4%・6級地2.8%)を令和7年4月1日から実施
- 人事院規則9-49(地域手当):群馬県内の国の支給地域は前橋市・高崎市・太田市4%(渋川市は経過措置)。群馬県「人事行政の運営等の状況の公表」で県内一律支給(改定前2.5%)を確認
- ※教職調整額は国と同様、段階的に給料月額の10%へ引き上げ予定(本記事のモデルは現行5%で計算)。手取りは社会保険料・税の概算(額面の約77%)です。金額は前提条件により変動します