こんにちは、けいです。

「兵庫県で先生になったら、最初の給料はいくらなんだろう」。兵庫県の採用試験を受ける人や、来年の春から兵庫県で働く人は、いちばん気になるところだと思います。

兵庫県の採用試験の要項には「初任給 294,733円」と書かれています。ところが、県の規則と照らし合わせてみると、この金額は講師の初任給と同じ号給で計算されたものでした。教諭として採用されると、もう少し高いところからスタートします。

📌 この記事でわかること

  • 兵庫県の教諭の初任給(大卒新卒)と、要項の金額との差
  • 勤務地で変わる地域手当(9.4%・6.4%・4.4%)ごとの初任給
  • 学級担任の上乗せは、兵庫では月2,000円
  • 神戸市立学校は別採用——県との違い
  • 1年目の手取り・ボーナスと、2年目の6月に手取りが減る理由

先に結論を言うと、大卒で新卒採用された教諭の初任給は、神戸市・西宮市などの学校なら306,664円。小中学校も高校も同じです。1年目の手取りは月約25.9万円です。

結論:兵庫県の教員の初任給と手取り

項目(大卒・新卒の教諭/地域手当9.4%の勤務地)金額
初任給(月給・額面)306,664円
学級担任の場合308,664円(+2,000円)
1年目の手取り(月)約259,000円
1年目の夏のボーナス(6月)約21.3万円(ふつうの約3割)
1年目の冬のボーナス(12月)約70.9万円
1年目の年収(4月〜翌3月・額面)約460万円
2年目6月からの住民税(月)約1.33万円

モデルは「大学を卒業してすぐ、4月1日に兵庫県の教諭として採用され、神戸市・尼崎市・西宮市などの学校に勤める人(独身・扶養なし・学級担任なし)」です。通勤手当・住居手当などは含めていません。ほかの勤務地の金額は4章にあります。

要項の294,733円は「講師」の号給だった

兵庫県の採用試験の実施要項には、参考として次の初任給が載っています(神戸市内勤務の場合・令和8年3月31日現在)。

内訳要項の金額
給料255,100円
教職調整額12,755円
地域手当25,178円
義務教育等教員特別手当1,700円
合計294,733円

ところが、給料の255,100円は、兵庫県の給料表では1級21号給の金額です。県の規則(公立学校教育職員等の給与に関する規則)の初任給の基準表を見ると、大卒の1級21号給は期限つきの講師などの初任給。教諭は、大卒なら2級17号給(265,400円)と決められています。特別手当の1,700円も、1級21号給の額と一致します。

⚠️ つまり、要項の294,733円は「講師などの号給」で計算された金額です。教諭として採用された人の初任給は、給料が10,300円高い265,400円から計算することになります。この記事では、規則どおりの教諭の金額で計算しています。最終的な号給は、採用時に届く通知で確認してください。

教諭の初任給の内訳——4つの足し算

県の条例・規則の割合で、教諭(2級17号給)の初任給を1円単位で計算しました。

内訳金額計算のしかた
給料(基本給)265,400円2級17号給(高校の表も小中の表も同じ額)
教職調整額13,270円給料の5%(残業代の代わり)
地域手当26,194円(給料+教職調整額)× 9.4%
義務教育等教員特別手当1,800円規則の表の額(2級17〜20号給)
合計306,664円要項の金額より11,931円高い

計算のしかたは要項と同じです。実際、要項の地域手当25,178円は(255,100+12,755)×9.4% で1円まで一致します。違うのは、スタートの号給だけです。

兵庫県は高校と小中学校で給料表が分かれていますが、2級の69号給まではどちらも同じ金額です。号給ごとの金額は兵庫県の教員の給料表にすべて載せています。

学級担任の上乗せは、兵庫では月2,000円

国の基準では、2026年1月から学級担任の先生の特別手当に月3,000円が上乗せされています。兵庫県の規則では、この上乗せは月2,000円です。小・中・高校の学級担任が対象で(特別支援学級は対象外)、担任をもつ新卒の教諭は308,664円になります。

ほかの県と同じ「+3,000円」だと思っていると、少しずれるので注意してください。

勤務地で変わる——地域手当は3段階

兵庫県の地域手当は、学校がある市町によって3段階に分かれています。県立高校も小中学校も同じ割合です。

地域手当主な勤務地教諭の初任給手取りの目安
9.4%神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市・伊丹市・宝塚市(明石市・川西市の一部の学校)306,664円約259,000円
6.4%姫路市・明石市・川西市(上の学校以外)298,304円約252,100円
4.4%そのほかの県内すべての市町292,731円約247,500円

同じ新卒の教諭でも、勤務地によって月13,933円の差があります。人事異動で勤務地が変わると、地域手当も変わります。ちなみに、0%の地域はありません。

地域手当9.4%の初任給306,664円は、このブログで計算した福岡県(295,518円)より約1.1万円高く、愛知県(311,334円)より4,670円低い金額です。

神戸市立学校は別採用

神戸市は政令指定都市なので、神戸市立の小中学校・高校の教員は、神戸市が採用して神戸市の給料表で給料を払います。神戸市の採用パンフレットにある大卒の初任給はこうです(2025年度の給与ベース)。

神戸市立大卒大学院卒(修士)
小・中学校312,976円330,210円
高等学校314,822円334,056円
特別支援学校324,444円341,578円

同じ神戸市内の学校でも、県立高校の教員(県の採用)と、神戸市立学校の教員(市の採用)では、採用試験も給料も別です。受験する自治体の最新の案内を必ず確認してください。

1年目の手取りはいくら?

地域手当9.4%の勤務地の場合で、月給から社会保険料と税金を引いた手取りを計算しました。

項目金額
月給(額面)306,664円
共済掛金(年金・健康保険)約−42,900円
所得税約−4,700円
住民税0円
手取り約259,000円

1年目は住民税がかからないので、手取りは額面の約84%です。住民税は「前の年の所得」で決まるので、学生だった1年目は0円。教員人生で、手取りの割合がいちばん高い時期です。

共済掛金は、会社員でいう厚生年金と健康保険にあたるものです。中身は給与から引かれる「共済掛金」って何?で解説しています。

1年目のボーナスは、夏が3割・冬が満額

兵庫県の教員のボーナス(期末手当・勤勉手当)は、2025年12月の条例改正で年4.65か月分になりました。ただし1年目の6月は満額出ません。

6月のボーナスは「前の年の12月2日〜6月1日」の半年間に、どれだけ在職していたかで決まります。4月1日採用の新人は2か月しか在職していないので、ふつうの30%になります。

時期支給の割合額面の目安手取りの目安
1年目の6月ふつうの約3割約21.3万円約17.2万円
1年目の12月満額約70.9万円約57.3万円
2年目以降満額(年4.65か月分)約142万円+昇給分—

ボーナスの計算のもとになるのは、給料+教職調整額+地域手当(304,864円)です。特別手当は入りません。自分の金額は教員ボーナス計算ツールで計算できます。

この結果、1年目(4月〜翌3月)の年収は、約460万円になります。

2年目の6月、手取りが減る——住民税のスタート

2年目の4月には昇給があります。2027年1月には教職調整額も6%に上がる予定です。なのに、6月の給与明細では手取りが減ります。

時期月給(額面)住民税手取りの目安
1年目(4月〜)306,664円0円約259,000円
2年目の4月〜5月315,350円0円約266,200円
2年目の6月〜315,350円約13,300円約252,900円
3年目の6月〜(昇給後)約21,700円—

原因は住民税です。住民税は「前の年(1月〜12月)の所得」で計算されて、翌年の6月から毎月の給料から引かれます。1年目の4月〜12月に働いた分の住民税が、2年目の6月から始まるわけです。

2年目の6月の手取りは、1年目より月6,100円ほど少なくなります。さらに3年目は、1年まるごと働いた2年目の所得で住民税が計算されるので、もう一段上がって月2万円を超えます。

💡 2年目の月給315,350円は、4月の昇給(2級21号給・270,300円)と、教職調整額6%(2027年1月〜の予定)を入れた金額です。教職調整額が5%のままなら312,393円です。今後の勧告で給料表が変われば、ここも変わります。

6月ごろ職場で配られる「住民税の決定通知書」には、年収や控除がまるごと載っています。見かたは住民税の課税通知書の記事でどうぞ。

よくある質問

Q. 講師として採用されたら、いくらになりますか?

A. 期限つきの講師など(大卒)は1級21号給からなので、要項の294,733円(神戸市内などの場合)が目安になります。教諭より月1.2万円ほど低くなります。

Q. 講師の経験や、会社員の経験があると、初任給は上がりますか?

A. 上がります。経験の年数に応じて号給が加算されます。何号給になるかは経歴によるので、採用が決まったあとに届く通知で確認してください。

Q. 55歳をすぎても昇給しますか?

A. 原則として昇給しません。条例で、55歳に達した後は勤務成績が特に良好な場合に限られます。くわしくは兵庫県の教員の給料表の記事で説明しています。

Q. 初任給は毎年変わりますか?

A. 変わります。毎年秋の人事委員会の勧告で給料表が改定されるほか、教職調整額が2031年まで毎年1%ずつ上がる予定です。この記事は令和8年の勧告が出る前の金額なので、受験する年の最新の要項も必ず確認してください。

まとめ

✅ 兵庫県の教員の初任給、3行まとめ

・教諭(大卒新卒)の初任給は、地域手当9.4%の勤務地で306,664円。要項の294,733円は講師などの号給で、教諭は2級17号給から
・地域手当は勤務地で9.4%・6.4%・4.4%の3段階。学級担任の上乗せは兵庫では月2,000円
・1年目の手取りは月約25.9万円。夏のボーナスは約3割で、2年目の6月から住民税が始まり手取りが減る

「うちの県の初任給も知りたい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ。公式資料を確認して、順番に記事にしていきます。

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