こんにちは、けい先生です。都道府県別・教員給料シリーズ、第16弾は徳島県。愛媛・香川に続く四国3県目です。
先に結論を言うと、徳島の高校教員(40歳モデル)の年収は額面 約691万円・手取り 約532万円。調べた15都道府県の中で9位でした。
そして今回、シリーズ史上いちばんきれいな「実験結果」が出ました。徳島の給料表(基本給)は388,800円——沖縄・香川に続いて、3県連続で1円までぴったり同じなんです。地域手当は沖縄0%・徳島1.7%・香川3.2%。年収は680万・691万・701万。そう、手当の率の順に、年収がそのまま並びました。「教員の年収は本給ではなく地域手当で決まる」——シリーズで繰り返してきたこの法則の、これ以上ない証明です。今回も公式データだけで全部計算していきます。
結論:徳島の教員、40歳の年収はこれだ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(額面) | 約415,180円 |
| ボーナス(年間) | 約193万円 |
| 年収(額面) | 約691万円 |
| 年収(手取り) | 約532万円 |
モデルは、シリーズ共通の「40歳・県立高校教諭(2級81号給)」。月給の内訳はこうなっています。
| 内訳 | 金額 | メモ |
|---|---|---|
| 給料(基本給) | 388,800円 | 高等学校等教育職給料表 2級81号給 |
| 教職調整額(5%) | 19,440円 | 残業代の代わりに一律支給 |
| 地域手当(1.7%) | 6,940円 | 県内全域どこでも1.7% |
| 合計 | 415,180円 |
見てほしいのは3行目。沖縄はここが0円、香川は13,064円でした。徳島はその中間の6,940円。上の2行は3県とも完全に同じですから、年収の差はこの1行だけで決まっています。順番に見ていきましょう。
計算方法:使うのは公式データだけ
徳島県の公式データから、40歳モデルの年収を計算します。
- 388,800円:徳島県の高等学校等教育職給料表・2級81号給(令和7年勧告後)。沖縄・香川と1円まで同じです(次章)
- × 1.017:地域手当1.7%。県内全域どこでも付くのが徳島の特徴です(第4章)
- × 1.05 + 4.65ヶ月:教職調整額5%とボーナス(全国共通の仕組み)
388,800 × 1.05 × 1.017 = 415,180円。これを16.65ヶ月分にすると——約6,913,000円(約691万円)です。
給料表は3県連続「1円まで同じ」388,800円——同率6位タイ
まず基本給から。徳島の40歳(2級81号給)の給料は388,800円。前回の香川で「沖縄と1円まで同じ!」と驚いたばかりなのに、徳島もまったく同じ金額で来ました。シリーズ16県目にして、同額の3県が並ぶ「三つ子」状態です。
| 順位 | 都道府県 | 40歳の給料表(2級81号給) |
|---|---|---|
| 1位 | 愛知 | 398,000円 |
| 2位 | 京都 | 392,600円 |
| 3位 | 愛媛 | 391,210円 |
| 4位 | 広島 | 390,700円 |
| 5位 | 大阪 | 389,000円 |
| 6位タイ | 香川・沖縄・徳島 | 388,800円 |
| 9位 | 北海道 | 381,190円 |
| — | 東京 | 347,700円 |
徳島も令和7年の人事委員会勧告(2025年10月17日)で月例給+10,875円(2.95%)の引き上げ。給料表1位の愛知との差は9,200円で、東京より月41,100円も高い——このあたりの構図も沖縄・香川と同じです。
💡 ちなみに徳島の勧告には、令和8年から3級(主幹教諭など)に最大30,700円・4級に最大23,000円を段階的に上乗せするという徳島独自の特例も入っています。今回の40歳モデル(2級)には関係しないので詳細は割愛しますが、「上の職に就くと給料表とは別に加算が付く」仕組みが動き出す県です。
同じ四国の愛媛の給料表は391,210円で徳島より2,410円高い3位。それでも年収では徳島が上に来ます。理由はもうお分かりですね。次の章です。
地域手当は「県内全域一律1.7%」——香川に続く「ならして配る」型
前回の香川で、シリーズ初の「県内全域に一律で配る」という地域手当の第3の型が登場しました。徳島は——まさかの2県連続で同じ型です。率は一律1.7%。
国の基準では、徳島県内で地域手当の対象になるのは徳島市・鳴門市・阿南市の3市だけ。ところが徳島県は平成27年から県内全域を支給地域にして、どこで働いても同じ率を支給しています(0.5%から段階的に引き上げ、平成30年から1.7%)。
| 勤務地 | 徳島県の支給率 | (参考)国基準〔令和7年度〕 |
|---|---|---|
| 徳島市・鳴門市・阿南市 | 1.7% | 2% |
| 上記以外の県内全域 | 1.7% | 0% |
しかもこの国基準、実は消えていく途中なんです。県の資料には3市の国基準が令和6年度3%→令和7年度2%→令和8年度1%と、毎年1%ずつ下がっていく経過措置が明記されています。国の地図からは徳島の色が薄くなっていく中で、県は「全員1.7%」を維持している——香川の「全域3.2%」より薄いものの、配り方の思想は同じです。
💡 「同じ給料表・3県ならべ」の答え合わせ——給料表388,800円が完全に同じ沖縄・徳島・香川。違いは地域手当だけ。沖縄0%→680万円(13位)、徳島1.7%→691万円(9位)、香川3.2%→701万円(8位)。手当の率の順に、年収が約10万円刻みできれいに並びました。基本給がまったく同じ3県で条件が揃った、シリーズ史上最高の「自然実験」です。
愛媛との四国対決も香川のときと同じ構図です。給料表は愛媛が2,410円上なのに、地域手当(徳島1.7% vs 愛媛0%)でひっくり返って、年収は徳島691万・愛媛684万で7万円差。四国4県のうち3県を調べて、「本給で勝っている愛媛が、手当で2連敗」という結果になっています。
ボーナスは約193万円
ボーナス(期末手当+勤勉手当)は年4.65ヶ月分。令和7年の人事委員会勧告で0.05月分引き上げられ、東京・大阪・沖縄・香川と同じ月数になりました。
ボーナスは「月給×月数」で計算されるので、地域手当1.7%はここにも乗ります。同じ月数・同じ給料表の沖縄(約190万円)と香川(約196万円)のちょうど中間に収まるのは、もうお約束ですね。
手取りはいくら?
額面691万円から社会保険料と税金を引くと、こうなります。
| 項目 | 金額(年間) |
|---|---|
| 額面年収 | 約691万円 |
| 社会保険料 | ▲約101万円 |
| 所得税・住民税 | ▲約58万円 |
| 手取り年収 | 約532万円 |
月あたりにならすと、手取りは月約32.0万円+ボーナス手取り約149万円というイメージです(概算の考え方は解説記事へ。扶養や控除で個人差があります)。
15都道府県ランキング——0%・1.7%・3.2%がそのまま順位に
徳島を加えた最新ランキング。徳島の位置がよく分かるように、前後を抜粋します。
| 順位 | 都道府県 | 額面年収 | 手取り |
|---|---|---|---|
| 1位 | 大阪 | 約763万円 | 約587万円 |
| 8位 | 香川 | 約701万円 | 約539万円 |
| 9位 | 徳島 | 約691万円 | 約532万円 |
| 10位 | 福岡 | 約686万円 | 約528万円 |
| 15位 | 北海道 | 約661万円 | 約507万円 |
(全15都道府県の一覧表と各県の記事はシリーズまとめページへ)
徳島は、同じ給料表の香川(8位)のすぐ下、9位に滑り込みました。四国3県は香川8位・徳島9位・愛媛12位という並びに。給料表では「愛媛>徳島=香川」なのに、年収では完全に逆転しているのが、この表のいちばんの見どころです。
まとめ
✅ 徳島の教員給与、3行まとめ
・40歳モデルの年収は額面 約691万円・手取り 約532万円で15都道府県中9位
・給料表は388,800円で沖縄・香川と3県連続1円まで同じ(同率6位タイ)
・地域手当は香川に続く「県内全域一律」型の1.7%。同じ給料表の3県が0%→680万・1.7%→691万・3.2%→701万と、手当の率の順にそのまま並んだ
「教員の年収は、本給ではなく勤務地の手当で決まる」——15県目にして、これ以上ない証拠が揃ってしまいました。次はいよいよ四国ラストの高知。給料表はまた388,800円なのか、地域手当はどの型なのか。引き続き一次資料で確かめていきます。「うちの県もやってほしい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ教えてください。
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出典(公式データ)
- 徳島県人事委員会「令和7年職員の給与等に関する報告及び勧告」(令和7年10月17日・月例給+10,875円〔2.95%〕/期末・勤勉手当 計0.05月引き上げで年4.65月)別記 高等学校等教育職給料表(2級81号給388,800円・令和7年4月1日遡及適用)
- 同勧告「教職調整額の支給額の特例措置」(教職調整額は令和8年に給料月額の5%→毎年1%ずつ引き上げ段階的に10%へ——国と同じ段階表)および高等学校等教育職給料表3級・4級への加算額の特例措置
- 徳島県「徳島県の給与・定員管理等について」令和7年度公表分(地域手当:県内一律1.7%〔平成27年4月から県内全域を支給地域とし段階的に引き上げ、平成30年4月から1.7%〕。国基準による支給割合は徳島市・鳴門市・阿南市のみ、令和6年度3%→令和7年度2%→令和8年度1%の経過措置中)
- 手取りは社会保険料・税の概算(額面の約77%)です。金額は前提条件により変動します