こんにちは、けい先生です。都道府県別・教員給料シリーズ、第12弾は広島県。シリーズ初の中国地方です。
先に結論を言うと、広島の高校教員(40歳モデル)の年収は額面 約738万円・手取り 約568万円。調べた11都道府県でいきなり5位に入りました。しかも4位の東京(約740万円)との差は——わずか2万円。シリーズ史上、最接近です。
秘密は2つ。「シリーズ3位の給料表」と、「県内どこでも最低4%の地域手当」です。今回も公式データ(県の条例・人事委員会勧告)だけを使って、全部計算していきます。
結論:広島の教員、40歳の年収はこれだ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月給(額面) | 約443,054円 |
| ボーナス(年間) | 約206万円 |
| 年収(額面) | 約738万円 |
| 年収(手取り) | 約568万円 |
モデルは、シリーズ共通の「40歳・広島市内の県立高校教諭(2級81号給)」。月給の内訳はこうなっています。
| 内訳 | 金額 | メモ |
|---|---|---|
| 給料(基本給) | 390,700円 | 教育職給料表㈡ 2級81号給 |
| 教職調整額(5%) | 19,535円 | 残業代の代わりに一律支給 |
| 地域手当(8%) | 32,819円 | 広島市勤務の場合 |
| 合計 | 443,054円 |
計算方法:使うのは公式データだけ
計算式はシリーズ共通です。
- 給料 390,700円:広島県の教育職給料表㈡・2級81号給(令和7年勧告後)
- × 1.05:教職調整額5%(教員には残業代の代わりにこれが付く)
- × 1.08:地域手当8%(広島市勤務の場合)
- + 4.65ヶ月:ボーナス(期末手当2.175月+勤勉手当2.125月)
390,700 × 1.05 × 1.08 = 443,054円。これを16.65ヶ月分にすると——約7,377,000円(約738万円)です。
給料表はシリーズ3位——東京より月4.3万円高い
広島の強さの土台は、給料表そのものです。40歳(2級81号給)で390,700円。これは調べた11都道府県の中で愛知(398,000円)・京都(392,600円)に次ぐ3位です。
| 順位 | 都道府県 | 40歳の給料表(2級81号給) |
|---|---|---|
| 1位 | 愛知 | 398,000円 |
| 2位 | 京都 | 392,600円 |
| 3位 | 広島 | 390,700円 |
| 4位 | 大阪 | 389,000円 |
| — | 東京 | 347,700円 |
あの東京より、月43,000円も高いんです。地域手当(東京23区20%・広島市8%)でかなり巻き返されますが、それでも最終年収で2万円差まで詰め寄れたのは、この給料表の高さのおかげです。
💡 京都回でも書いた「給料表が高い県は強い」の法則——地域手当は勤務地で変わりますが、給料表はどこに異動しても変わりません。しかもボーナスや退職金も給料表をベースに計算されるので、「給料表が高い」は生涯年収にじわじわ効きます。
地域手当は「最低4%保証」——ゼロの地域がない
広島の面白いところがここです。県の条例では、地域手当はこうなっています。
| 勤務地 | 支給率 |
|---|---|
| 広島市 | 8% |
| 広島市以外の県内全域 | 4% |
注目は「県内のどこで働いても、最低4%は付く」という点。シリーズでは、福島のように県内全域0%という県もありました。同じ「地方県」でも、広島は全域に手当が付く——この差は大きいです。
ちなみに広島市勤務(8%)と県内その他(4%)では、年収でおよそ27万円の差になります。京都の3段階(9.4%/8%/7%)ほど細かくはありませんが、「都市部が厚く、それ以外も最低保証」という設計です。
ℹ️ 東京事務所など県外の公署に赴任した場合は別の率(東京特別区20%など)が適用されますが、この記事では県内勤務のモデルで計算しています。
ボーナスは約206万円——「200万円クラブ」6人目
ボーナス(期末手当+勤勉手当)は年4.65ヶ月分。令和7年の人事委員会勧告で0.05ヶ月引き上げられ、条例改正済みです。
年間ボーナスが200万円台に乗るのは、東京・愛知・京都・大阪・埼玉に続いて広島が6都府県目。「地方だからボーナスが安い」わけではない、といういい実例です。
手取りはいくら?
額面738万円から、社会保険料(約14.5%)と税金(所得税・住民税で約8.5%)を引きます。
| 項目 | 金額(年間) |
|---|---|
| 額面年収 | 約738万円 |
| 社会保険料 | ▲約107万円 |
| 所得税・住民税 | ▲約63万円 |
| 手取り年収 | 約568万円 |
月あたりにならすと、手取りは月約34万円+ボーナス手取り約159万円というイメージです(扶養や控除で個人差があります)。
11都道府県ランキング
広島を加えた最新ランキングがこちら。
| 順位 | 都道府県 | 額面年収 | 手取り |
|---|---|---|---|
| 1位 | 大阪 | 約763万円 | 約587万円 |
| 2位 | 愛知 | 約755万円 | 約581万円 |
| 3位 | 京都 | 約748万円 | 約575万円 |
| 4位 | 東京 | 約740万円 | 約568万円 |
| 5位 | 広島 | 約738万円 | 約568万円 |
| 6位 | 埼玉 | 約716万円 | 約551万円 |
| 7位 | 神奈川 | 約703万円 | 約541万円 |
| 8位 | 福岡 | 約686万円 | 約528万円 |
| 9位 | 千葉 | 約684万円 | 約526万円 |
| 10位 | 福島 | 約664万円 | 約509万円 |
| 11位 | 北海道 | 約661万円 | 約506万円 |
東京(4位)と広島(5位)の差は約2万円。月に直すと1,700円ほどです。「東京で働くのと広島で働くのと、教員の年収はほぼ同じ」——家賃や物価を考えたら、これはかなりインパクトのある事実だと思います。
まとめ
✅ 広島の教員給与、3行まとめ
・40歳モデルの年収は額面 約738万円・手取り 約568万円で11都道府県中5位。東京とわずか2万円差
・強さの理由はシリーズ3位の給料表(390,700円)——東京より月4.3万円高い
・地域手当は広島市8%・県内どこでも最低4%の「最低保証」型。ゼロの地域がない
中国地方、初上陸でいきなりの上位進出でした。47都道府県、引き続き調べていきます。「うちの県もやってほしい」というリクエストは、XのリプやYouTubeのコメントでぜひ教えてください。
出典(公式データ)
- 広島県「職員の給与に関する条例」(教育職給料表㈡・地域手当第11条の2・期末手当第18条/令和7年12月26日条例第44号までの改正を反映した現行条文)
- 広島県人事委員会「令和7年 職員の給与等に関する報告及び給与改定に関する勧告」(令和7年9月・給料表とボーナス4.65月)
- 教職調整額は国の改正(2026年1月から5%)に合わせて5%で計算しています(シリーズ共通)
- 地域手当は条例本則の率(広島市8%・県内その他4%)で計算。手取りは社会保険料・税の概算(額面の約77%)です